ジャンクフードとファーストラブ
わたしたち水星には行けないから
心臓の色めきだけ覚えて帰ってね
ワールドエンドとクラウドナイン
金剛地獄
群青点火
ピリオドぜんぶベイビーピンクに染めて
きらめかないところでもいいってゆって
夕方の再放送に間に合わないキスをして
深夜の再放送なんか目じゃない夢を見て
いみじくも灼けゆきてくちびる
隠し味にどこでもドアのかけら
踏み潰されたプリズムを抱いて
その指のあをじろい傾きに沈む
胸の奥に紫煙の化け物
怨むほどの畸形を乞うから
もう今はない国の旗が在るオムライス
わたしが乗っていたら飛ばない飛行機
この死角のなかに収まる言葉で愛して
踊り明かしても消えない玲瓏ずるいよ
瘡蓋のにおいのする未来で待っていて
暗やみがかたちを成して果てる前に
あなたのことばかりよく燃える春に
花のあわいを殺して今夜
永遠という名のクリーチャーによろしく